胃がんブログ闘病記10選 / スキルス胃がん・術後の経過など
“胃がん”は日本人の死亡原因第1位である「がん」の中でも最も症例数の多い「がん」です。
近年その数は減少傾向にあると言われていますが、それでも日本人にとって最も警戒すべき病気であることには変わりありません。
また、胃がんに限らず「がん」には進行具合によってステージが設けられていて、ほとんどの「がん」でステージ1〜4のクラス分けが採用されています。
ステージの数字が大きくなるほど進行した「がん」であり、ステージ4はいわゆる末期がんとなります。胃がんは早期発見、早期治療ができれば「平癒」が見込める病気と言われています。
今回は胃がんと闘病されている方のブログを10選ご紹介します。
スポンサーリンク
胃がんブログ闘病記10選
01.突然の胃癌.小さな娘を残せない!!スキルス胃癌闘病
オーナーさんの詳細なプロフィールはわかりませんが、ブログのタイトル通り、スキルス胃がんのママさんの闘病記録です。
治療の経過は胃全摘術+化学療法ですが、現在抗がん剤による副作用が強く、化学療法は中断。もともとのスキルス胃がんがステージ4の末期状態だったので、再発(胃は全摘しているのでた臓器転移)と思われる所見があり、大きな不安の中で日々を過ごしています。
女性らしい細やかな心理描写は読んでいる人に「がん」に対する怖さや辛さをわかりやすく伝えていて、共感できる方も多いのではないでしょうか?
楽観視できる病状ではありませんが、ご家族のためにもぜひ5年生存を果たしてもらいたいと思います。
02.ゆいのスキルス胃癌闘病記
オーナーの“ゆい”さんは現在32歳の女性です。31歳のときに「スキルス性胃がん」と診断されました。
「スキルス性胃がん」は通常の「胃がん」とは異なり、胃粘膜には目立った病変がないので、見つけにくく、また進行が速く、治療しにくいという非常に厄介な胃がんです。
胃がん全体の患者数は年々減少傾向にありますが、「スキルス胃がん」については増加傾向にあると言われています。
最近ではお笑いタレント雨上がり決死隊の宮迫さんや、古くは逸見政孝さん、塩沢ときさんなどもこの病気にかかり、逸見さんと塩沢さんは残念ながらお亡くなりになっています。
現在“ゆい”さんは化学療法(抗がん剤による投薬治療)を中心に日々闘病生活を送っています。
03.Good-Sun(ぐっさん)日記 〜30代・スキルス性胃がん・腹膜播種・ステージ4からの人生再出発〜
オーナーの”ぐっさん”は2013年に35歳で告知を受けた二児のパパです。胃がんに対する治療は手術と化学療法。現在術後1年を経て、化学療法継続中です。
ブログからは“ぐっさん”のちょっと弱気で人の良さそうなお父さんぷりが随所に伺えます。
「がん」と聞けば「死の病」という恐怖からどうしてもネガティブな気持ちや考え方に流されがちですが、愛する家族のため、日々頑張る“ぐっさん”の姿は見ていて応援したくなる内容になっています。
ステージ4の胃がんなので余談は許さない状況ですが、何としても5年生存を果たし、寛解まで行ってもらいたい!そう願わずにはいられないブログです。
04.じろうの胃がん闘病記
オーナーの“じろう”さんのプロフィールには「37歳胃がん」とあります。人生で初めての「がん」はわからないことだらけで不安がいっぱい!でも、同じような治療を受ける人の参考になればとブログを始めたそうです。
よく、医療の世界では“患者さんにとって最高の医師は同じ病気を持つ患者さんである”と言われます。
これはメンタル面の悩みなども同じ病気をもつ患者さん同士なら分かり合えるので、ストレスが大幅に軽減され、治療にも良い影響をもたらすことを教えてくれる言葉です。
現在は無事に術後5年生存を果たし、「平癒」となりました。ご本人は「根治」と書いてありますが、実際には外来でのフォローアップは年に1度ぐらいのペースで受けることになるので、正しくは「平癒」ということになりますね。まぁ、何はともあれ快復おめでとうございます!
“じろう”さんのブログは多くの胃がん患者さんにとってとても役に立つ情報源となることでしょう!
05.胃が無くなった・・けど酒飲みオヤジのblog(胃癌)
詳細なプロフィールは不明なものの、ブログタイトルからはかなり破天荒なオヤジっぷりが伺えるブログです。胃がんに対する治療は「腹腔鏡下手術」となっています。
この手術は全身麻酔で行う開腹術に比べると侵襲(麻酔による全身ダメージ)も少なく予後(手術後の経過)も良好のため、最近では治療の主流となっています。しかし、適用には早期発見が必要なので、健康診断や人間ドックの重要性を再認識させられますね。
ブログタイトルはちょっと刺激的ですが、ご本人の性格や人間性は陽気でいたって真面目!術後のアルコールもたしなむ程度にちゃんとコントロールされているみたいです。
ストレスはがん再発のリスクになるので、このブログのオーナーさんのストレスコントロール術はとても役に立つのではないでしょうか?
スポンサーリンク
06.麻衣子の胃がん闘病記
オーナーの“麻衣子”さんは医療事務員として日々働いていた方。慢性的な胃痛を持っていたことで精査をしたら「胃がん」が見つかったとのこと。
「がん」の痛みは普通の痛み止めでは効きません。それだけ激しく辛い痛みに見舞われます。ず〜と胃カメラを飲みたくないと拒み続けていたらしいのですが、早期発見のためには胃カメラによる画像診断は決め手となるのでその重要性は読者の皆さんはよ〜く心に留めておいてください。
ブログでは具体的な治療内容よりも“麻衣子”さんの心情面での揺らぎがとても丁寧に描かれています。
『特に親近者への自分の病気を伝えることは、ある意味抗がん剤の副作用や手術の恐怖よりも心理的なダメージが大きいのかもしれない。』と書かれています。胃がんを患いその告知を受けた、ご本人ならではの言葉だと思いました。
07.毎日のんびり、ゆっくりで
オーナーの“ゆう”さんは現在30歳、26歳の時に「ステージ3cの胃粘膜がん」が発覚。2012年の2月に胃全摘・脾臓・転移していたリンパ節切除を受けました。
ステージ3cというのはステージ4一歩手前のかなり進行したがんで、転移が認められるという状態です。手術後1ヶ月後から化学療法を開始。いま、術後3年の経過しているので予後は良好だと言えるでしょう。
現在は化学療法の方もひと段落して経過観察中、このまま再発や転移がなくあと2年経過すれば「寛解期」と判断され、外来フォローも年に1〜2度程度の定期検診となります。
“ゆう”さんが辛い治療に耐えられているのも愛する旦那さんがいればこそ。このまま5年生存を果たして欲しいものです。
08.猫と35歳の胃がん闘病記
オーナーの“イカ”さんは現在36歳、北海道で奥さんと愛猫(マンチカン)と一緒に暮らしています。
「胃がん」は2013年12月に見つかり、2014年1月に胃の亜全摘(4/5切除)を受け、その後“術後腸閉塞”を合併し、同年9月にイレウス(腸閉塞)手術を受けました。
ご本人曰く、「完全ネガティブ思考」のため、5年生存を目指し、毎日再発と転移の恐怖と戦う毎日だとか。
まだ手術から2年経っていないのでダンピング症状も強く出ているご様子。なので、治療は大変なはずですが、愛する奥さんと愛猫のためにもぜひ頑張って5年生存を果たしていただきたいと思います。
09.「残念ながら、胃がんです。」
オーナーは“nabe_tkm”さん。胃がんはステージ1の原発性(転移や再発したタイプではないという意味)、「印環細胞がん」で転移などは見受けられない状態で発見されました。
自覚症状などはほとんどなく、2013年の健康診断で偶然に見つかったがんです。ステージ1の未分化がん(進行が比較てゆっくりながん)で治療は胃の部分切除(2/3切除)に止まり、現在2年検診が終わり、化学療法は行っていません。
“nabe_tkm”も術後のダンピング症候群があり、月に1度のペースで発作が起こるとのこと。ただ、現在予後は良好でこのままのペースで5年生存を果たせれば、そのまま「平癒」ということになりそうです。
症状やがんの状態、治療について詳細に書かれているので、同じ病気の方にはとても参考になるブログだと思います。
10.ひまわりの早期胃癌闘病日記
オーナーの“ひまわり”さんは8年間に及ぶ不妊治療の末ようやくお子さんに恵まれたものの、出産から半年後に「胃がん」がみつかりました。
胃がんに対する治療は比較的早期に発見できたため、「胃の部分切除(半切除)」だけで済み、化学療法はまだ行われていません。しかし、胃の切除をすると半数近くの人が経験するという「ダンピング症状」に苦しめられている模様がブログから伝わってきます。
「ダンピング症状」とは胃の切除術を行うと現れる消化器症状で、胃痛、吐き気、嘔吐の他にも冷や汗、めまい、顔面紅潮などホルモンバランスの乱れからくる自律神経失調症のような症状のことです。
まとめ
一口に「胃がん」といっても病気の状態はいろいろで、進行速度が速いものから比較的ゆっくりなものまであります。
紹介文にも度々登場する「5年生存」という言葉ですが、これは「がん」治療の一つの目安となるもので、発症から5年を経過して存命していれば再発や転移の可能性がグッと下がり、見つかった「がん細胞」の増殖や周囲組織への浸潤がなければ取り敢えず「治った」と判断できる状態です。
ただし、その後も転移や再発の有無を確認するために検査は受けなければならないのですが、受診の頻度は年に1〜2回程度で、化学療法などの治療もあらたな「がん」が見つからない限りは必要ありません。「胃がん」は日本人に最も多い反面、最も研究が進んでいる「がん」です。
検査方法も進化しているので早期発見しやすく、また早期発見、早期治療ができればかなり高い確率で5年生存が果たせると言われています。
治療の基本は外科手術で、術後の合併症にはダンピング症候群(胃の切除によってホルモンバランスが崩れ、更年期障害のような症状が起こります)がつきものですが、化学療法も日進月歩で進化しているので、これからに期待できる分野と言えるでしょう。